４月２６日、東北シリーズの第一戦が菅生にて開催された。

ＴＥＺＺＯ　ＲＡＣＥＲＳ　ＣＬＵＢでの活動も３年目となり、自分なりにそこそこ出来るようになってきたと思っていた。

太田さんからも「３年がひとつの目安。運転技術だけでなく咄嗟の対応やマナー等、引出しが増えてトータルで一人前に成るために必要な期間だ」
と言われていたので自分もいい気になっていたのだが、今回それが幻想であったと痛感させられてしまった。

この菅生のコースは昨年の１１月以来、２回目になる。
前回は雨に雪が混じる最悪のコンディションだったので、普通に走れば記録は出ると楽観していた。
苦労したレインボーコーナーも太田さんの同乗走行と講習での説明を受けることでマスターできたし、今回は第３と最終の高速コーナーをうまく走れればいいと考えていた。

そして迎えた当日。
期待に反して雨が降っていた、しっかりと。
前日の天気予報では雨は降ってもパラパラ程度だと思っていたのだが、ステッカーやゼッケンも屋根の下に置かないと貼れないほどの降りになってしまった。

それでもレーシングスーツを着て、準備を整えれば自然とやる気も出てくる。
コースに出ればいっぱしのレーサー気分に浸れる。
久しぶりのサーキット走行であるし、雨模様なので様子を見ながらであったが、徐々にペースを上げて行く。
コースのいたるところが川になっている、周囲でもスピンが続出している。
それでも攻める気持ちを持って臨み、何度かヒヤリとしながらも時間一杯まで走行した。
パドックに戻って皆と話したが、「いやー怖いね！」「最終コーナー入口が川でブレーキが踏めない」といった感想が飛び交う。
タイムをみても前回の雪混じりの時より３０秒も遅い。つまり去年よりもコンディションは悪くなっていると考えられる。

走行時間の合間に行われるドライビング講習でも、

「雨の日は普段説明しているベストラインとは異なる」

「タイヤの温まりが遅いからスリップしやすい」

等々の注意があり、各コーナー毎のポイント解説があった。

だが今になって思い返すと、この対応が出来ていなかった。
どうしてもドライのベストラインを走ろうとしてしまっていたのだ。
それで、自分では頑張っているつもりなのにタイムが付いてこなかったと思う。
しかしその時は、雨に負けて気合が足りないせいではないかと考えていた。

今だから冷静に考えられるが、その場にあっては完全に舞い上がっていて、もがけばもがくほど深みにはまって行ったのだった。

午後には多少天気も持ち直したこともあり、少しはタイムも縮めることができたが、周囲はそれ以上にタイムアップしていた。

アルチャレレース本番でも不本意は継続し、気持ちも立て直せないうちに終了してしまった。

ひとつ成果があったとすれば、
「無事だったこと。」それも今回参加した８名全員が、である。
太田さんの目指すこの先いくつになってもレースを続けられる為に一番重要なポイントだ。

そして、今回の反省点を振り返って思うに、操作が雑（または自己流）になっていたのではないか、ということ。
もう一度、初心に戻る必要がありそうだ。

今回は反省ばかりになってしまったが、やる気は高まっている。

それは、毎回新たに目標が出来ること。
そしてクリアすると数字になって結果に現れるから。
これが楽しい、もっと続けたいと思う。
ハード面の強化も続け行きたいし、今後が楽しみになった。

最後に、笑顔（失笑だった？）で泥を洗い流してくれたメカさんや、濡れながらも滞りなく進行してくれたスタッフの方々には心から感謝しています。
これからも、呆れないで面倒見てくださることをお願いします。