2009年度活動スケジュール







↑TEZZO by Tetsuya Ota



↑太田哲也KEEP ON RACING


TEZZO RACERS CLUBレポート

8月3日(日)アルファロメオチャレンジ東北シリーズ第2戦走行会in仙台ハイランド

会員No,141 ?木清美 車種 アルファ156 2.0TS

参加内容 走行会




2日夜に仙台のホテルにてTRCの前夜祭が開催される。絶対に参加しようと2週間前からコツコツと準備を重ねたにも拘らず、先週末の落雷で会社の防犯装置が全滅、警備会社の再セットアップが2日の午後からとのこと。
何とか再起動してくれたのが午後7時。前夜祭は8時から。水戸から300km。まあ、何とかお開きまでには仙台に辿り着ければと水戸を後にした。

まずは常磐道で福島へ。ETCゲートを抜け、少しだけアクセルON。TEZZOのデュアルモードマフラーのお陰で、勇ましい爆音と共に本線へ。吹け上がりも良くなったが、オヤジにして改造マフラーの音に感動。そして、TEZZOのレイアウトサスで引き締まった足回りが、次元の違うコーナリングスピードへ。そう、私のアルファはこの数週間でTEZZOスペシャルへと生まれ変わっていたのだ。
ノーマルの時のグニャーッといったロールは極力抑えられ、更に、後輪がどこかへ行ってしまいそうな不安からも解消された。思った方向にスッと回頭してくれる。正に快感。
真直ぐな常磐道では、クイックになったハンドリングに緊張するも、無意味なシフトダウンで爆音に酔いしれながら、ひたすら走り続け東北道へ。
4月に初めて仙台ハイランドへ向かった時は、カーブの多さに辟易した東北道だったが、レイアウトサスのお陰で、コーナーでの疲労が少なくなったというか、下りのコーナーが気持ち良い。足が固くなったのに、長距離運転での疲労が軽減するとは。太田さん、恐るべし。

300kmノンストップで走り続けて秋保温泉に着いたのが10時50分。計算されたかの様に、私が着いたと同時に閉会宣言。親方様はじめ、オヤジレーサーの方に軽く挨拶した後に部屋に直行。明日に向けコースを再確認と思いきや、車の中にコース図を忘れてきた。今さら駐車場まで取りに行くのは・・・。まずは、十分な睡眠を心がけるべく、即熟睡。

そして、翌朝。朝5時だというのに、既に蒸し暑い気がする。というか本当に暑い。日中は今年最高の気温になるらしい。前回の筑波の経験から暑さ対策は十分してきた。だが基礎体力は如何ともし難く大量に炭水化物を食べて水分をとるだけ。後は野となれ山となれ。
時間に余裕を持つべく早々とホテルを出発。サーキットに一番乗りかと思いきや、お二方の先輩オヤジレーサーの方が既にテントの設営中。いきなり、赤津さんと早起きの素晴らしさについて語り合う。朝からとても有意義で良い出だしだ。

直前で慌てる事が無いように、車内の備品を外したりテーピングを始める。そこへ、「Keep on racing」のステッカーを持って隠岐さんが登場。先輩レーサーのフロントグラスに貼られている、あのステッカーだ。私の愛車にも貼られる日が来たかと思うと感無量だ。皆様にお手伝い頂き無事にオヤジレーサーの儀式を終了。
次に、協賛を頂いている各メーカー様のステッカーをあちこちにペタペタ。と、そこに隠岐さんから斜めに貼らない様にと注意が。危ない、斜めに貼るところだった。
車の整備についても殆ど知識の無い私だが、稲垣さんをはじめとするメカの方がいらっしゃるので、とても心強い。自分の準備で精一杯なので、初心者レーサーにはなくてはならない存在だ。いつも、本当にありがとうございます。

そしてあっという間に9時。太田さんからのご教授がある。走行についての注意点やカルガモ走行の説明などなど。真剣に聞いているつもりが、気分が高揚して白昼夢状態。前回の筑波1000での走行会以来、恐怖心と楽しさがミックスジュースの様に混ざり合う。浮かれている場合ではない、話を真剣に聞かなくては。

ブリーフィングを終え、走行会が目前に。サスもマフラーもパッドも変えた。今日は自分で4点も締められたし、何よりも鼻で普通に息が出来ている。太田さんの159が動き出し、吉田さんの147が追従。その後を私がついて、コースイン。何と仙台ハイランドの第一コーナーは、右に曲がりながら下り。そして、直ぐに左。パドックからは、どうやっても見えなかったコースが目の前に広がった。嬉しい。太田さんの159がラインを教えてくれている。しかしながら、トレース出来ない。というか、ついて行くのが精一杯。後ろの皆さん御免なさい。ラインを乱したのは私です。次回は、一生懸命走りますのでお許し下さい。

前回の見学では気が付かなかったが、何ともまあ坂の多い、そして、カーブの多いコース。このままでは、コースを覚える間もなく本日の走行会が終わりそうだ。
経験の浅いメンバーから先に同乗走行を行うため、私は直ぐにパドックへ。まずは先に吉田さんの147が同乗走行へ。次は自分かと思うと興奮してくる。今回の私は筑波での経験を生かして車載カメラをセットした。太田さんのご教授、ハンドル捌き、燻し銀のオーラを撮影すべく。カメラの固定もスイッチもONで問題なし。
そして、太田さんとの同乗走行開始。コース・インの瞬間から、車から漂ってくるものが変わった。アクセルワーク、ハンドリングと全てが神業。私の156が面白いくらい楽しそうに、そして、速く走る。嬉しさのあまり、喜びの雄叫びが。
こんなに飛ばしているのにアンダーがでない。タイヤなんて、殆ど鳴かない。一度もラインから外れない。うーん、太田さんとの同乗走行1回で今までの人生の苦労が、シャボン玉が弾けるかの様に消えていく。生きていて良かった。

幸せな時間は、いつか必ず終わりが来るもので、2分数十秒で現実へ。今度は、ご教授頂いた事を走りで表現せねば。言葉には出来ないくらいの、走りたいという衝動にかられコース・イン。ウインカーを出し、シグナルを確認し無事コースへ合流。後方から猛スピードのロータスやポルシェも来ない。とりあえず、ご教授頂いたラインを懸命に辿る。
先程までの無我夢中での走りより、調子は良いのだが、親方様の真似をして、ハンドルを切り足してみたり、とにかく素直に真似るしかないと、真似ているはずが、タイヤからは、スキール音が出まくり前へ進まない。車の挙動は正に挙動不審。
そうこうしているうちに、後方から先輩オヤジレーサー軍団が登場。あっという間に抜かれるも、根性で食らいつくが、見る見るうちに引き離される。完全に視界から消えた。車自体の性能の差は殆どないはずなのに。恐ろしい程の現実をまざまざと見せ付けられて意気消沈・・・。
何とかせねばと、頑張れば頑張るほど、ご教授頂いたラインから外れていく。タイヤを労わらない強引なハンドリングでマスマス失速。車もタイヤも熱ダレ。運転している私も熱ダレ。エンジンが息継ぎをしたかと思えば、只のシフトUP忘れ。・・・いかんいかん。冷静になるため暫しピット・イン。
スポーツドリンクを一気飲みしながら、前に進まないコーナーを思い出す。失速する全てのコーナーは、いつも縁石から遠い。何故か遙か彼方に縁石が。そういえば、前回の座学の際に視点について聞いた事を思い出す。稲垣メカにも、疲労の原因は目線だねとアドバイスをうける。確かに目の前の縁石を目指していた。目線も当然目の前の縁石に集中。まあ他にも様々要因が重なり合ってタイムロスになっているのだろうが、考えても良く分からないので、目線だけを意識して再度コース・イン。
ロータスの気配がないので安心して自分のラインで走り出す。タイヤも冷えたせいか、調子が良い。気合一発のブレーキングは、うまい具合に車の向きが変えられないのでアンダーが出ないようにスローイン。そして、向きが変わったらアクセルON。全部が複合コーナーの様な仙台ハイランドでは、目線をどこに置いて良いのか分からないが、まずは出来るだけ遠くに目線を向ける。それだけで、ハドルをこじらないのに縁石が近づいて来る。感動だ。さっきより、ちょっと速く走れているかも。正に座学の効果。

午前の走行会は無事に終了した。毎回走行会で思う事だが、走れば走る程考える事が増えていく。答えなんて簡単に導きだせる筈もないのに、気ばかりが焦る。組み合わせが無限大のパズルでも解いているかの様だ。うーん、正に悩み多き中年だ。
そうこう(走行)しているうちに、やっと昼食だ。多分毎回恒例なのだと思うが、山田うどんさんが昼食を協賛して下さっている。今回は冷やしたぬきが用意されていた。メンバー全員で協力して作るのだが、何事も経験豊富なオヤジだけに手際が良い。本格的なアウトドア料理に挑戦しても問題無さそうなレーサーばかりだ。私も、水戸納豆に毎回入れている葱の輪切りに挑戦した。その際の写真が自己紹介に使われるとは、本望だ。(長葱さん太郎と呼んで下さい)
 そして何と食後には、赤津さんが育てたスイカがデザートで登場。ど田舎育ちの私は野菜に少し五月蝿いが、今日のスイカは最高だ。甘い。一人で大量に頂いてしまった。赤津さんありがとうございました。

 1時から午後の走行会が始まる。アルチャレ、ロータスカップ共に予選が控えているため、走行台数が幾分少なめだ。午前中に親方様にご教授頂いた事。先輩オヤジレーサーに教わった事。全てを実践した。午前よりタイムが3秒縮まった。単純に嬉しい。
4ヶ月前の自分が思い出された。太田さんに初めてお会いしたのも4ヶ月前のこの場所だ。
そして、先輩オヤジレーサーの熱い走りを見たのも。正直、一緒に走るのは如何なものかなと考えていた。どう見ても危険だし、猛スピードで走る事への恐怖心が消えそうにない。でも、オヤジレーサーの皆さんはとても楽しそうだ。「怖いけど、楽しい!」と矛盾した発言を聞かされる。危険という理由を言い訳に応援だけという選択も出来たが、人生半ばを過ぎた今、今しかない最後のチャンスの様な気もした。
 そして帰り際、「フロントのパッドだけ換えといて」。太田さんの一言で優柔不断な私の心は決まった。本当に人生なんてどこでどうなるか分からない。

 今では、オヤジレーサーに参加した事で人生そのものが大きく軌道修正された気がする。一人では出来ない事も、仲間がいれば可能に思えてくる。「かっこいい大人が社会を変える!」きっと変えられると思う。私が変わったのだから。私が、こんなにもカッコイイ、オヤジレーサーの一員になれたのだから。
夕方、メンバー全員での祝賀会の様な反省会が行われた。大田さんに褒められ皆年甲斐もなく嬉しそうだった。かくいう私も、世界で一番幸せなオヤジだと思った。短くも暑い夏の一日だった。

最後に、猛暑の中、ご指導及びご支援下さいました太田さんはじめ、メカニックの皆さん、事務局の皆さん、先輩オヤジレーサーの皆さん、本当にありがとうございました。



 








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