2009年度活動スケジュール







↑TEZZO by Tetsuya Ota



↑太田哲也KEEP ON RACING


TEZZO RACERS CLUBレポート

10月14日(日)

アルファロメオチャレンジ東北シリーズ第3戦 in仙台ハイランド
会員No.106 廣畑 実

車種 GT2.0
参加内容 走行会 アルファロメオチャレンジ




プロローグ

今回は、6月のアルファロメオ・チャレンジ初参戦に続き、アルファロメオ・チャレンジ挑戦第2回。日曜の開催のため、土曜日にゆっくり起きて仙台に行き、仙台駅ビルで牛タン定食を生ビール2杯で流し込んで準備万端。突然の出張もなかったので、時差ぼけもなく、ゆっくり休んで・・・・のはずが、安普請のビジネス・ホテルは上階の排水の音が部屋内に鳴り響き、「ぐっすり」というわけにはいかなかった。とは言え、これまでの仙台サーキット4回の中では体調はベストコンディションと言える。

朝の衝撃

仙台駅近くのビジネスホテルを出発し、目指すは仙台サーキット。途中、仙台ナンバーの159が目の前に現れた。車体後部に「ARCA」のステッカーのその車、今日の出場車に違いない。

サーキット入り口に到着。中村弥太郎さんと合流した。ほどなく太田さんも登場。すぐにパドックへと向かう。サーキットも4回目ともなれば慣れたもの。前のヨチヨチ歩きとは一味違う。テキパキと荷物やマットを取り出し、ビニールテープでヘッドライト類をカバーする。ステッカーも貼る。曲がらないように、マスキング・テープで中心線を計って・・・・。「お!慎重にやってますね。」マスキング・テープでわざわざ中心線をとっている僕の姿にチームメートが声を掛ける。だって第一回挑戦の時に曲がっちゃって、斜めからしか写真とれなかったんだもの。同じ過ちは2度繰り返しません。今回は、4点式シートベルトもしっかり長さ調節終了。今回はシートベルトがずり落ちないようにいかり肩でサーキットを回る(6月のレポートご参照)必要もない。

一通り準備が終わったところで衝撃的事件が起きる!!「事件」と言っても悪いことではないのでご安心を。

太田さんが声を掛けてくれた。「廣畑さん、だいたい(準備は)終わった?」太田さんの突然の声がけに、緊張して答える僕。「あ、はい。だいたい。」と答えてみたら、太田さんが続ける。「どう?これ乗ってみたら?」太田さんの普段乗り用の赤い2.0GTを指差しながら僕に語りかけた。太田さんの口ぶりは、どうも、ただ、「乗る」という意味ではなく、「運転する」ということを意味しているかのように聞こえた。まさか〜、そんな、太田さんの車を運転させてくれるなんて。ははは・・・そんな夢・・・。え、ホント・・・??

乗った。運転した。最初はおそるおそる。段々と大胆に運転してみた。ええ〜?!何?!車は僕のGTと全く同じなのに、全く違う車を運転している感覚だった。僕のGTと違うところは、レイアウトサスキットが付いていること、マフラーが違うこと、18インチのホイールが付いていること、走りに影響しそうなところはそれだけだ。なのに違う!ハンドルを切ると、車体がみずすましのように路面を平行移動する。アクセルを踏むとタイムラグなく吹け上がる。ノーマルのGTだって、僕にとってはとてもレスポンスのいい車ではあるのだが、いざ、サーキット走行に連れ出すと、その走りにはストレスを感じていた。人間、「慣れ」というのは恐ろしいもので、長年ディーゼル・ターボに乗っていた僕は、GT2.0の「巣ポートぶり」に驚き、満足していたが、それにも慣れて、今はストレスを感じる。でも、この車は違う。同じ車なのに違う!!運転しながら顔がにやけて仕方がなかった。「面白い!!」胸の高鳴りと背中がぞくぞくする感動を覚えていた。衝撃だった。

ジャッキアップ

朝の走行会が始まった。それぞれ思い思いに走った後、太田さんの3.2GTを先頭に、カルガモ走行。速い、太田さんの3.2GTはとても速く、全然ついて行けない。そこかしこで太田さんがスローダウンして待ってくれるが、追いついたとたんに引き離される。せいぜい太田さんの通ったラインを忘れないようするので精一杯。

カルガモ走行終了後、数周自分で走ってピットイン。今度は、太田さんの3.2GTに同乗走行だ。先日の座学で習った運転そのものだった。コーナーで、なるべく速めに車体の向きをコーナー出口に合わせる。そのための「ズリッ」という後輪の横滑り。僕の運転では、「ズリズリズリズリズリズリ」、いつまでたっても向きが変わらず、太田さんに「そうしちゃいけない」と言われている「アンダーが出ている」状態。ちっとも車の向きが変わらない。
走行会が終了した。カルガモ走行の時に真後ろから見ていたチームメートが言った。「廣畑さんの車って、後から見ていたら、コーナーでジャッキアップしてるみたいに傾いてたよ。」太田さんが速いのは、「腕」のせいであって車のせいじゃない。それはわかっちゃいるけれど、サーキット走行するならば、やっぱりストレス感じる車ではない方がいい。速い車がいい。その速い車を使いこなせれば、の話だけれど・・・。僕のGT2.0は、街中では、速い車だ。でも、サーキットでは桁違い。街乗りとサーキットの差だ。

走行会の結果が出た。6月に出した僕のベストラップよりも遅い!!2分38秒926。1秒とは言え、前より遅い。がっかりだった。

予選

予選が始まった。速い車に追い立てられて自分の走りができないのでは、ベストラップはたたき出せない。なるべく遅めに出発し、なるべくゆっくり走行して、速い車には抜いてもらう、とたくらんだ。ゆっくり走行で1コーナー、2コーナー、3コーナーを立ち上がり・・・・・「おわ〜っ!!」4コーナーは登り坂なのでノーブレーキ、のはずが、思わずブレーキを踏んだ。コーナーのインに車が止まっている。正面をこちら側に向けて縁石にまたがるようにして停まっているのだった。1周目でスピンしてしまった車が縁石で亀の子状態で動けなくなっているのだった。
2周回ったところで赤旗が出た。全台がピットに帰る。
亀の子の車の除去作業を終え、残り時間の予選が再開だ。今回も、スタートはわざとゆっくり。速い車を次から次へとパスして、一人きりの状態を確保する。
今回、仙台サーキット4回目にして、ようやく、太田さんが書いてくれたライン図の意味合いがようやくわかった気がしていた。コーナーと言えど、ノーブレーキで突っ込むところ、フェザータッチで前に車重をかけてアンダーを防ぐコーナー。各コーナーでスピードを落としきることなく、効率よくコーナーに入って車の向きを変える。
フェザータッチには勇気が必要だった。ついつい、ぐっと踏み込んでしまう。「フェザータッチ、フェザータッチ」と、そのコーナーでは自分に言い聞かせてブレーキを踏む。

予選が終わり、結果が発表された。2分35秒636。お・・。本日の走行会のベストラップより3秒。これまでの僕のベストラップと比べれば2秒縮まってる。正直、ほっとした。さて、スターティンググリッドは・・・・第27位、28台中の27位だから、最後尾ではない。そのことにもホッとした。しか〜し、28番目の車は147だ。油断大敵!Tezzoの中村さんは僕の目の前、25位。中村さんは、2分27秒866。僕との差は8秒。話にならない差だった。とてもではないが追いつけない・・・。

決勝

決勝が始まった。1周のフォーメーションラップ後、スターティンググリッドに付く。僕の目の前は中村さん。僕の横には147。この147には負けたくない!「ファ〜ン!」ホーンが鳴り響いてスタートが近いことを知らせる。きっと、先頭では、また、レースクイーンがスタートまでの残り時間をプラカードで示しているのだろう。最後尾グリッドからでは、その姿を垣間見ることさえできない。あとスタートまでどれぐらいだ??
永遠に待った気がした。シグナルが赤に変わる!消えた!スタートだ!アクセルを踏み込む。中村さんの車はどんどん加速していく。僕の車は亀のようだった。遅い!そして横を見る。あまりに長い直線で、横を見ながら走る余裕さえあった。隣の147が既に車半分前に出ている。何故??アクセルは目一杯床だ。でも、加速しない!!1コーナーが来た時には、147は完全に僕の前にいた。それからは、また、147の後を付いていくので精一杯だった。しかも、コーナーごとにどんどん離されて行く!!
悔しい!グランドスタンド前の直線に入る度に、147との距離がどんどん開いていることを実感する。悔しくてハンドルをこぶしで叩いてみたが、車は速くはならない。コーナーでは、あせってしまって、コーナー出口で完全にアンダーが出ていた。ハンドルが軽くなってくるくると回る。車はちっとも向きを変えない!「ギュギュギュギュギュギュギュギュ!!」アンダーが出まくっている僕の車の前輪は、サーキットを雑巾がけでもしているかのような音をたてて、右に回したハンドルにもかかわらず、そのまま直進で突っ込んでいく。

ひどい運転だったに違いない。あせって、あせって、せっかくの、前回の太田さんの座学もだいなしだ。こんなアンダーだらけでは・・・。

残り2周になったところだった。1コーナーに砂利が出た。砂利どころか部品が落ちている!!うぉおお!!ただでさえ不安定な車の挙動がますます不安定になる。コースアウトした車がいた。なんとか車を持ち直し、完走を果たす。ベストラップは2分34秒。タイムはわずかに縮まったが、全く満足していなかった。

「悔しい〜!!!!」車を降りた僕が放った第一声だった。中村さんは前後の車とバトルがあったらしいが、僕は、前の車にどんどん引き離されるばかりでバトルさえない。それが悔しかった。あ〜、バトルしたい!!


エピローグ


バトルを楽しめなかったのは、当然のことながら、僕の腕の問題ではある。でも、直線の加速で置いていかれては、バトルもしようがない。まして、コーナーでのジャッキアップ状態では、恐怖感はあれど、安心感は得られない。僕は決めた。太田さんの車に少しでも近づけるべく、マフラーとレイアウトサスキットを装着する!!

レースが終わって1ヶ月がたった。今の僕のGTには、TEZZOのマフラーとレイアウトサスキットが装着されている。今に見ていろ〜!!僕は燃えている。次のレースに向けて。次は、まずは、筑波サーキットでの走行会。そして、その翌週は、富士サーキットの統一選だ。バトルした〜い!!

そう、ふと考えてみれば、一年前、サーキット走行初めてでオドオドヨチヨチ歩きの僕だったが、今ではバトルしたいと燃えている。サーキットは、面白い!興奮する!








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