レイアウトサスキット

第二話

試作が出来上がり装着したところ、「操縦性が向上し、乗り心地に関してはノーマルと同程度」という太田選手の評価でした。

そこで後ろはもう少しレートを下げ、ほぼノーマルと同じか少し柔らかい程度、としました。その段階でスタビリンクに注目しました。つまり、バネレートをあまりあげずにスタビライザーの効果を上げてロールを抑えるのです。純正のスタビライザーを見てみるとリンクが樹脂製で、そこでたわみが出る。これをピロボー化すれば、スタビライザー本来の機能を高めることが出来るはず。レスポンスやロールスピードを飛躍的に抑えることが出来ると判断したのです。
また、車高を下げることによりスタビライザーの角度が本来の設計値を外れてしまう。調整式にすることで、本来のスタビライザー効果を発揮させられるという狙いもありました。こうして試作のスタビラーザー型リンクを着け最適化を図ったところ予想外の効果があったのです