今年はGTでやるつもりだけれど、今までとは車作りのアプローチをがらりとかえようと思っている。ストリートでアルファに乗る人たちにも、還元できるようなやり方を考えている。そして、いよいよ太田プロデュースでALFA「OTA-VERSION」プロジェクトを始動する。
昨年に出場したレースは、フルチューンのレーシングカーも走るクラスだったが、今回は、あくまでも市販車ベースにこだわり、そのコンセプトを明確にするため、あえて重量ハンデのあるワゴン(アルファ156GTA)を選んだ。
レースの世界でテストして、ストリートの参考になれば、と考えていたのだが、結果的には、出場した東北シリーズでチャンピオンを獲れたものの、レースの世界だけで終始してしまった感は否めない。
さらに、昨年は、市販パーツの中から「これだ!」というものを僕の目で選び、それを取り付けてアルファチャレンジに出場するレースカーを作っていった。いわばセレクトショップのような感じだった。どうしたって、こだわりと妥協の狭間があった。
そこを反省点として、もう一歩踏み込んで、今年は自分の思いを、きっちりとカタチにしようと考えている。
市販車ベースでレースカーを作りはすけれど、あくまでも究極のストリートカーを作るための先行開発テスト。具体的には、装着する部品は市販パーツをぺたぺたとポン付けするのではなく、僕の理想とするモノを部品メーカーの人たちに話し、打ち合わせして、賛同してもらたうえで、作ってもらう。いわばオーダーメイドにしようと考えている。
ただそれだと、「ああ、金やコネを利用した、俺たちには関係ない世界ね」と思われるおそれもあるし、誌面的にも、一部の人間のためのレーシングカー製作記になってしまったら面白くない。
そこで、Tipo編集部や担当310とも相談して、作ったパーツは一般の人たちが入手できるようにし、製品化までもっていこうということになった。逆にいえば、製品化できないようなものは作らない、とルールを決めた。
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で、選んだ車はアルファGT。02年は147,03年は156、04年は156GTAワゴンでやってきて、つくづく、極限状態で走らせると、素性が露わになるなと感じた。軽量コンパクトな147は速そうに見えて、実はフロントヘビー。後ろが重い156の方がサーキットではバランスがよかった。ワゴンはさらに後ろが重いからさらにバランスが良さそうに思えたが、100キロ近くの重量ハンデはさすがにきつかった。そういう意味でGTはとてもバランスが良さそうだ。それになんてったってカッコイイ。みんな、実車を見た? 写真で見るより、数倍はいいよね。光が当たると、ボディサイドの陰影がくっきりと浮き彫りになって印象的だ。うちのチーフメカニック並木がコンビニに立ち寄ったとき、ヤンキー系の女の子から「うわー、かっこいい!」と言われたそうだ。「生まれてはじめてそんなこと言われた」と喜んでいた。
僕の中では、2ドアでもあるし昔のGTAの再来のイメージがある。これをベースに日本一いけてるアルファを作る(つもりだ)。
この企画は、TipoとチームKEEP ON RACINGと太田哲也(OTA-VERSIO)との共同企画なので、ぜひTIPO読者のみんなも企画に参加して、アルファのオーナーも多いだろうから、こんな風にしたらどうだろうかという意見をばんばんよせてほしい。 いまいろんなパーツメーカーに声掛けしている。われこそは、とかウチにはこんなこだわりがあるというメーカーの人がいたら、コラボレートしませんか。
みんなのちからで、日本一の究極のロードゴーイングカーを作ろう!。
と、デカく宣言する。
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