2009年度活動スケジュール







↑TEZZO by Tetsuya Ota



↑太田哲也KEEP ON RACING


TEZZO RACERS CLUBレポート

6月21日TEZZO杯&ドライビング・レッスン Rd.2
場所:筑波1000コース

会員No.106 廣畑実
車種 アルファGT2.0

TEZZO


21日の筑波サーキット走行会。一週間後の28日に、仙台のアルファロメオチャレンジ東北第2戦を控えているので、21日の走行会は欠席するつもりでいた。

ところが、その一週間前、LSDやセレスピードの調整をお願いした車をTezzoに取りに行った時、太田さんや隠岐さんから「出て欲しいな〜。」。

この二人にそんな風に頼まれて断れる人は、いないだろう。ので、急遽参加が決まった。付けたばかりのLSDや微調整やエラーの修正が終わったクラッチの具合を試すには絶好の筑波1000サーキットとなった。

TEZZO当日はあいにくの雨。7:00集合に遅れ気味の僕は、時折、止むのかと思わせる雨脚の弛みを感じながら、ドライコンディションで走れることを祈りつつ、筑波サーキットへひた走った。

到着、準備を進める僕たちに豪雨の現実。走行前の座学は、2階にある会議室。そこからは小さな筑波1000サーキットを見渡せ、水浸しのコースにモチベーションはやや落ちかけていた。

でも、今日は付けたばかりのLSDの実力を試す絶好の機会。雨で滑り易いサーキットだからこそLSDが走りをサポートしてくれるはず・・・だった。いつものスケジュールは、15分の走行を4回だが、今日は5回。すべてTezzo Racers Clubの貸し切り走行枠で、最後の15分はレース形式で走り続けるという贅沢な内容。

車はアルファロメオだけでなく、BMWあり、GT−Rあり、S2000ありなので、いつものアルファロメオチャレンジとも様子が違う。

豪雨の中、おっかなびっくり走り出す。開催者の注意で、今日はコースアウトすると車がダメージを受け易いなんて注意を聞いたものだから、余計に恐怖感を増した。LSDの効果は・・・・・?

TEZZO正直言って、わからなかった。雨の中。滑り易い路面。スピードはいつもより遠慮がち。コーナーを曲がっている時に、雨で滑りつつ曲がって行く僕。確かにいつものようにコースいっぱい迄はらんでしまって縁石に乗っかってしまうこともなく、直進性を増している気はする。でも、なんせこのスロースピードの中でのことだから、はらまない、アンダーが出ないということがLSDの効果なのか、スピードが遅いせいなのか、さっぱりわからなかった。

まして、LSDの効果を狙って早め早めにアクセルを開けることを頭の中で反芻しながらコーナーに入って行くと、あろうことか、コーナーの立ち上がりどころか、コーナーの入り口でアクセルを開けてしまってアンダーが出てしまうという失敗を繰り返し、どこでブレーキからアクセルに踏み替えればいいのか、僕の頭は混乱の極みに達していた。

だから、各コーナーでブレーキングの強さや踏み替え位置を色々試しているから、周回を重ねるごとにラインが全く違うものになっている。かと言って、ラップタイムを計測していないから、いったいどのラインが一番効果的なのか、わからないまま、頭がウニになって、迷いの走りを繰り返すことになってしまった。

おまけに、高湿度ゆえにフロントガラスがどんどん曇って行き、前が見えない。メカニックに曇り止めを塗ってもらったが、効果はわずか。サイドウィンドウにコーナーの縁石が見えて始めてコースアウトしそうになっている自分に気がついて急ブレーキを踏む、なんて、ラインも何もあったもんじゃあないメチャクチャな走行になっていた。

お昼をはさんで午後の走行。雨脚が次第に弱くなって来た。ひょっとすると、雨が止むかもしれない。

実際、4回目の走行が始まる頃には雨が止んだ。コースは次第に乾いて行く。そう、このコンディションの回復がなかったら、この日は、迷いに迷っただけで終わってしまう一日になったに違いない。

本日4回目の走行。15分。さて、走り始めてみると、最終コーナーでアンダーが出た。前輪が明らかに滑っている。その「ギュギュギュギュギュ」という音には聞き覚えがあったし、車の挙動は、初心者の時に仙台サーキットでさんざん味わったものだった。

TEZZO「そうだ、これがアンダーだ」。そう、雨の中でアンダーステアだと感じていたのは、実はアンダーではなかったんだと気がついた。それは、LSDが効いて、高速でコーナーを回っていた状況だったに違いない。それを、しばらくアンダーステアから遠ざかっていたために、アンダーステアの感覚と勘違いしていたんだ。勘違いしながら、「なんでアンダーステア」が出ちゃうんだろう、LSDを効かせるってどうやればいいんだろうって思っていろいろ試行錯誤を繰り返したために、どんどん迷路にはまり込んでいたのだった。

それからは、アンダーが出るぎりぎりのところをLSDを効かして回って行けばいいのではないかと気がついて、周回を重ねて行った。もう、今日の走行会も終わりに近づいていたが、「アンダーステア」の感覚を思い出したのは大きな収穫だった。

それまでは、どうやったらLSDの効き目がわかるのかと試行錯誤を繰り返し、頭を悩ましながら、かつ、どんどん曇っていくフロントガラスに僕の心もフロントガラスに負けず劣らず曇っていったが、雨が降り止むと同時に、僕にもようやく薄日が射してきた。

5回目の走行。4回目の走行タイムを参考に、太田師匠、前回の優勝者は3リッタークラス、2リッタークラスともに最後尾として、それ以外の車はタイム順で並んだ。その結果、僕の順位は3位。僕の目の前にばかっ速のBMW、斜め前にはGT-Rでサーキット走行に慣れ親しみ、今回147に乗り換えてTRCに参加したI氏。この人もばかっ速で勝負なんてあったもんじゃあない。

とすると、勝負はGTVを駆るN氏。僕の隣に付けている。

TEZZOスタート。スタート2周目にして、最後尾にいたはずの3.2リッターの147GTAと太田さんが駆る2.0リッターの147に抜かれて行った。すげ〜。太田さんの147は2リッターなのに、3.2リッターを追いかけまわしている・・・なんて、前の車の模様に感動している場合じゃない。 と、N氏のGTVがヘアピン入口で鼻先を突っ込んできた。ここはフェアプレイ、僕は接触しないようにアウトアウトアウトで並走する。次のコーナーはN氏がアウトアウトアウトで、僕がインインイン、となったところで完全に引き離した。や〜、やれやれ、あぶないあぶない。

その後は、何事もなく、ひたすら15分間の走行時間が終了するのを祈りつつ、アンダーが出ないように各コーナーを回りながら、ミスのないよう走るだけだった。前の車はずいぶん先に行ってしまって、もう、追いつきようがない。

そして、チェッカー。

LSDの効果を完全に感じ取ることはできなかったが、アンダーステアの感覚を思い出したのは大きな収穫だった。次のレースは一週間後、6月28日のアルファロメオチャレンジ東北第2戦。これこそが、僕の本番なんだから。

TEZZO





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